2006年6月11日日曜日

暗夜光路

05190014


02


2002年に原美術館で開かれた暗夜光路展を見た後に朝香宮邸周辺を歩きました。
 暗夜光路展というのは2001年10月20日(土)から2002年01月14日(月)まで原美術館で開かれた横尾忠則の個展のことで三叉路の妙な空間の歪みを描いた絵画が30点ほどとその他が何点か出展されていました。どのような作品かは、ほぼ日で見ることが出来ます。

 何でこんな以前のはなしが突然出てくるかと言うと、たまたま朝香宮邸の話を見て思い出しました。この周辺には暗夜光路のような三叉路がありました。

 朝香宮邸こと東京都庭園美術館の周辺には高速道路が走っていて、高速道路に沿って路地が出来ています。高速道路の隣は庭園美術館の敷地の森になります。一月の夕方の森と言うのは非常にさびしいものがあります。

05190075


 たまたま通ったときが1月の夕方の薄暗い時間だったこともあるのだけど、暗夜光路展を見た後の三叉路はゾクゾクとするものです。

名称未設定-2


 三叉路にたどり着くと目的がない場合どちらへ行こうかと、じーっと周辺を見渡して立ち止まって考えます。

 三叉路に建つ建物は、その敷地をいかそうとしてかわったデザインになるのでしょうか。それともたまたまなんでしょうか。
 左は高速が走っているため細く暗い路地になっていて右側は住宅街となっています。こうも対照的な路地だと暗夜光路そのものというかんじで不気味です。
 普通なら明るい方へ進むのですが、高速をつたって歩かないと道に迷うし庭園美術館とは対称の方角なので暗い方へ向かいます。三叉路には何か碑のようなものが置かれているので、やはりここは何かあるのかもしれません。

名称未設定-1


 もう1箇所三叉路にでくわします。こちらも左側の細い路地が暗く右側の道が明るくなっていますが、こちらは右側の風景ががいびつです。この三叉路の場合だとどちらへ向かおうか悩んでします。
 ちなみに左側の路地はところどころ高速の中が見えます。首都高のトンネルとなっていて暗闇にオレンジの光が漂っています。そして、その隣にうっそうとした庭園の森が連なります。 横尾忠則さんは違う風景を重ね合わせて暗夜光路の題材となる空間を作っていると書いてありましたが、ここの東京の姿が切り貼りの暗夜光路そのものだと思うのでした。

以上、暗夜光路の思い出でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿